【数字で見る2030年】AI社会と子どもの未来|人口・学校・AI利用のデータと、親ができる備え方
こんにちは!現役IT講師のきっちゃん先生です。
「AIの時代と言われても、うちの子に何を用意すればいいの?」
ニュースを見て、そう思ったことはありませんか。
正直に言うと、2030年のAIと子どもの未来は、誰にも言い切れません。だから今回は、はっきりしている数字と、まだ決まっていないことを分けて、一緒に見ていきます。
この記事で分かること
- 2030年に向けて、ほぼ決まっている人口の変化(大分市・別府市の比較つき)
- AIの使われ方と、2030年度から変わる予定の学校
- 数字を見たあとに、親子でできる「気」を使った考え方
この記事の読み方
この記事は、「数字の話」と「私の意見」を分けて書いています。
- 数字の部分は、すべて国の機関が公表した一次情報にリンクを張っています。元の資料をそのまま確かめられます
- 私の意見の部分は、💭 のマークを付けています。数字の裏づけはありません
どちらも大事だと思っていますが、混ぜないほうが判断しやすいはずです。
なお、この記事は2026年9月時点の内容です。とくにAIの部分は動きが速いので、数字が更新されたら記事も直していきます。
まず結論:決まっていることと、決まっていないこと
2030年について、「どこまで分かっているか」を3つに分けて整理します。

人口の変化は、ほぼ決まっています。子どもの数は減り、65歳以上の人の割合は増えていきます。
学校も、2030年度に変わる予定です。小学校で、新しい学習指導要領(国が決める、学校で教える内容の基準)が始まる予定です。ただし今は、決まる前の「案」の段階です。
一方、2030年のAIがどうなっているかについては、国などが出した予測を、私は見つけられませんでした。
💭 ここから先は私の意見です。2030年のAIが読めないなら、特定のスキルを先取りするより、どんなAIが来ても使える土台のほうが役に立つのではないか。私はそう考えています。その土台の一つが、日本語の「気」のつく言葉だと思っています。
これについては、記事の後半でくわしくお話しします。まずは数字から見ていきましょう。
① 人口:子どもが減り、高齢の方が増える
全国の数字
2025年に生まれた赤ちゃんは、67万1,236人でした。1人の女性が一生に産む子どもの数の目安(合計特殊出生率)は、1.14です。どちらも、統計を取り始めてから過去最低でした。
出典(一次情報):厚生労働省「令和7(2025)年 人口動態統計月報年計(概数)の概況」(2026年6月3日公表)
2025年の国勢調査(速報)では、日本の人口は1億2,305万人でした。5年前より309万7千人、2.5%減っています。人口が増えたのは、東京都と沖縄県だけでした。
出典(一次情報):総務省統計局「令和7年国勢調査 人口速報集計結果」(2026年5月29日公表)
では2030年はどうなるのか。国の研究機関が2023年に出した「推計」(数字をもとにした予想)を見てみます。

0〜14歳の子どもは、5年で約123万人(9.0%)減る見込みです。65歳以上の割合は、29.6%から30.8%に上がります。
ただし、この推計には注意点があります。推計は、生まれる子どもの数を多めに見ていました。2025年の出生数を74.9万人と見込んでいましたが、実際は67.1万人。約1割少なくなりました。
つまり、今後生まれる子どもの数は、この推計よりさらに少なくなるかもしれません。
出典(一次情報):国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」中位推計
大分市と別府市を比べると
ここからは、私たちが住む大分の話です。同じ大分県でも、大分市と別府市では、少し様子が違います。
2025年の国勢調査(速報)で、2020年からの人口の変化を見てみます。
- 大分市:475,614人 → 470,172人(1.1%の減少)
- 別府市:115,321人 → 112,267人(2.6%の減少)
大分県全体では、4.2%減りました。全国の2.5%減より、減り方が大きくなっています。
2030年の年齢構成の推計も、地域で差が出ます。

大分市は、65歳以上の割合が約30.7%で、全国とほぼ同じです。別府市は約36.6%で、全国より約6ポイント高くなる見込みです。
同じ県の中でも、これだけ違います。
💭 私の意見です。「日本全体の話」より「自分の町の話」のほうが、子どもには考えやすいのではないかと思っています。
出典(一次情報):大分県「令和7年国勢調査結果(人口速報集計)」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」
② AI:2026年9月、いまどこまで来ているのか
この節は2026年9月時点の状況です。AIの分野はいちばん動きが速いので、ここだけは半年後に読むと古くなっています。そのつもりでお読みください。
使う人は増えた。でも、仕事のやり方を変えるのは、これから
総務省の「令和8年版 情報通信白書」(2026年7月24日公表)の調査です。
日本で生成AI(文章や絵を作ってくれるAI)を使ったことがある人は58.8%でした。前回の調査では26.7%だったので、2倍以上に増えています。
企業でも、何らかの業務で生成AIを使っている会社は86.4%。前年の55.2%から大きく伸びました。
ところが、もう一つの数字があります。
「会社として、AIで仕事のやり方を変える組織的な取り組みはない」と答えた会社が、日本では27.0%。米国は1.4%、ドイツは4.9%、中国は2.6%です。

つまり日本は、「AIを使ってはいる。でも、仕事のやり方そのものはまだ変えていない」という段階です。
💭 私の意見です。道具は手元にあるのに、使い方がまだ決まっていない。今の子どもたちが大人になる頃には、ここが変わっていると思っています。だから「今のAIの使い方」を覚えることには、あまり意味がないかもしれません。
出典(一次情報):総務省「令和8年版 情報通信白書」(2026年1〜2月に日本・米国・ドイツ・中国で実施した調査)
いまの変化:「聞くと答える」から「任せると動く」へ
2026年に入ってからの一番大きな変化は、AIエージェントだと思います。
これまでのAIは、聞くと答えてくれる道具でした。質問して、答えをもらって、あとは自分でやる。
いまのAIは、目的を伝えると、自分で手順を考えて、作業まで進めてくれるようになってきました。これがAIエージェントです。
国の資料でも、この変化が扱われています。令和8年版の情報通信白書は、AIを特集に据えました。テーマは、人とAIがどう協働していくかです。白書のデータ集には、AIエージェントを実際に使い始めた企業の事例が並んでいます。工場の設備の故障診断を助けたり、商品の流れを最適化したり、といった使われ方です。
白書では、AIエージェントを使うには、渡すデータの正確さと新しさが特に大事だという点も指摘されています。
出典(一次情報):総務省「令和8年版 情報通信白書」データ集、AI導入・活用による効果創出のステップ
この記事の後半で、私の教室の中学1年生が、このAIエージェントを使って開発に挑戦した話が出てきます。大人の仕事で起きていることと、同じことが教室でも起きていました。
学校でも、もう始まっています
文部科学省は「リーディングDXスクール」事業の中で、生成AIを実際に使ってみるパイロット校を指定しています。令和7年度(2025年度)は、校務での活用が約90校、授業での活用が約10校でした。
お子さんの学校が指定されているかどうかは、指定校一覧から都道府県で絞り込んで調べられます。
出典(一次情報):文部科学省「リーディングDXスクール 生成AIパイロット校」、指定校一覧
学校でのAI活用の全体像は、【2026年9月版】日本の子供向けAI教育・制度まとめにまとめています。
③ 学校:2030年度から、こう変わる予定
2026年8月31日、文部科学省の中央教育審議会が、次の学習指導要領の「案」(審議まとめ素案)を公表しました。

ポイントは3つです。
- 小学校は2030年度、中学校は2031年度、高校は2032年度から、新しい内容がすべての学校で始まります
- 小学校では「総合的な学習の時間」に情報を学ぶ領域を加え、中学校には「情報・技術科」という新しい教科をつくる案です
- 情報活用能力が「学びの基盤」と位置づけられます
案の考え方は、「好き」を育てて「得意」を伸ばすこと。そして、自分ごととして考え、自分の意見を持ち、話し合って決めることです。情報が本当かどうかを見極める学びも、強く進める方針です。
ただし、これは案です。教科の名前や授業の時間数は、今後の話し合いで変わるかもしれません。内容が決まるのは2026年度末の予定です。
学校の制度については、【2026年9月版】日本の子供向けAI教育・制度まとめで、一次情報つきでくわしくまとめています。制度の全体像を知りたい方は、そちらもどうぞ。
出典(一次情報):文部科学省 中央教育審議会 教育課程企画特別部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(素案)」(令和8年8月31日)。第17回の配付資料一覧はこちら(資料1が素案本体です)
💭 ここからは私の意見:なぜ「気」が土台になると思うのか
ここまでが数字の話でした。ここから先は、出典のない、私の実感です。
教室で子どもたちを見てきて、自分でもAIを使って作ってきて、そこから考えたことです。数字の裏づけはありません。「ひとりの講師はこう考えている」として読んでください。
途中に1か所だけ、数字で言える話が出てきます。そこには出典を付けています。
作る前の「なぜ」を考えること(上流思考)
SeedingNeoでは、ものを作る前に、「なぜ作るのか」「誰のために作るのか」を考えることを大切にしています。これを、上流思考と呼んでいます。
AIは、作る作業を手伝ってくれます。だからこそ、作る前の「なぜ」「誰のため」を考える力が、これから大切になると考えています。
「気」のつく言葉が、その入り口になる
日本語には、「気」のつく言葉がたくさんあります。私は、その言葉が、上流思考の入り口になると考えています。

図の①〜④が、考える流れです。下の2つは、その流れを支えます。「気を配る」は相手や場を思うこと、「気を付ける」はAIの答えを確かめることです。
教室でやってみて分かったこと:AIは、言われたことしかやらない
私の教室で、生徒にAIエージェント(AIに、まとまった作業を任せる仕組み)を使って、一から開発に挑戦してもらいました。テーマは、地域の課題をプログラミングで解決することです。
ところが、思うように進みませんでした。つまずいたのは、次の3つです。
- 地域の課題を、プログラムでどう解くのか、イメージできませんでした。だから、AIに指示ができません
- アイデアを、深掘りできませんでした。
- アプリやゲームの開発に、どんな仕事があるのかも、知りませんでした。知らないので、調べることも思いつきませんでした
AIは、指示されたことしかやりません。そしてその指示のもとになるのは、自分の中にある経験や知識でした。

知らないことには、気づけません。気にもなりません。だから、経験や知識が、「気づく」ための材料になります。
開発では、全体の設計、必要な素材、AIに任せる範囲と人がやる範囲を、つかんでおく必要があります。これが分からないと、開発そのものが難しくなりました。
そこで私は、リリース(公開すること)までの開発を、一度は体験しておく必要があると感じました。いわば、職業体験です。
一言でいうと、「AIに何を頼むかは、自分の経験や知識から生まれる」ということです。
私自身も、AIを使って、Webサイトやゲームをいくつも作ってきました。その中で、「面白い」と感じる気持ちが、作り続ける力になりました。
この経験から、私は、AI時代には「お金を稼ぐ力」だけでなく、経験や知識を自分の中にためておくことも大切だと感じています。「稼ぐ力はいらない」という意味ではありません。
画面の外の体験と、行き来すること(※ここは数字があります)
この節の前半は、調査データのある話です。
国立青少年教育振興機構の令和4年度調査では、家庭の社会経済的な背景にかかわらず、自然体験が多い子どもほど、自己肯定感(自分を大切に思う気持ち)が高い傾向がありました。自立的な行動の習慣も、身についている傾向です。
ただし、これは「傾向」です。体験が原因でそうなる、と言い切ったものではありません。
出典(一次情報):国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する意識調査(令和4年度調査)」(2024年3月発行)。調査研究のページから報告書を探せます
💭 ここからは、また私の意見に戻ります。画面の中だけでは気づきにくいことが、あると思っています。たとえば、相手の表情や、その場の空気です。
だから、オンライン(画面の中)とオフライン(画面の外)を行き来する体験を、大切にしたいと考えています。画面の中で作り、画面の外で確かめる。その往復で、経験が深まると考えています。
気を配ることと、自分の気持ちを言うことは両立できる
「気を使う」と聞くと、我慢することだと思われるかもしれません。
気を使いすぎると、「面白くない」と言いにくくなることがあります。でも、相手を大切にしながら、自分の考えを伝えることはできます。
たとえば、「ここはすごいと思う。でも、ここは私は違う気がする」という言い方です。
自分の「やりたい」や「違う」を、相手や場に合わせて言葉にする力。これが、主体性(自分から動く力)につながると考えています。
今日からできる3ステップ
道具もお金もいりません。今日から始められます。

- 今日:親子で「これ面白い?面白くない?どこが?」を1つずつ言い合います。動画でも、本でも、AIの答えでもかまいません
- 1週間:画面の外で、体験を1つします。公園、工作、地域の行事、身近な人の仕事の話を聞くことなど、身近なもので十分です。そのあとで、「気になったこと」を1つ、言葉にしてもらいます
- 1か月後:その体験をAIで調べたり、作品にしたりして、また画面の外に戻ります。AIの答えの「ここが違う気がする」も探してみましょう
子どもが自分の「やりたい」を言葉にできる場面が、少しずつ増えるかもしれません。
この記事の数字について
数字の記事なので、どこまで確かなのかも書いておきます。
| 数字 | 確かさ |
|---|---|
| 2025年の出生数・出生率 | 概数(確定数は後日公表) |
| 2025年の人口・市町村別人口 | 速報値。確報はこれから公表されます |
| 2030年の人口・年齢構成 | 推計。2023年時点の予想で、実際とずれる可能性があります |
| 生成AIの利用率 | 2026年1〜2月の調査結果 |
| AIエージェントの広がり | 2026年9月時点の状況。ここが一番早く古くなります |
| 生成AIパイロット校の数 | 令和7年度(2025年度)の指定数 |
| 2030年度からの学校 | 案。2026年度末に内容が決まる予定です |
| 自然体験と自己肯定感 | 傾向。因果関係を示したものではありません |
| 「気」の話・教室の実例 | 私の実感。数字の裏づけはありません |
大分市・別府市の2030年の年齢構成は、社人研の地域別推計をもとにした数字です。原表との照合はこれから行います。差があれば、この記事を修正して、更新履歴に残します。
参考資料(すべて一次情報へのリンク)
この記事で使った数字の出どころです。二次情報(報道やまとめ記事)ではなく、公表元の資料に直接リンクしています。気になった数字は、ぜひ元の資料でお確かめください。
人口
- 厚生労働省「令和7(2025)年 人口動態統計月報年計(概数)の概況」(2026年6月3日公表):ページを見る
- 総務省統計局「令和7年国勢調査 人口速報集計結果」(2026年5月29日公表):ページを見る
- 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」:ページを見る
- 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」:ページを見る
- 大分県「令和7年国勢調査結果(人口速報集計)」:ページを見る
AIの利用
- 総務省「令和8年版 情報通信白書」生成AIの業務利用状況(2026年7月24日公表):ページを見る
- 同 データ集(AIエージェントの企業事例):ページを見る
- 同 AI導入・活用による効果創出のステップ:ページを見る
- 総務省 報道資料「令和8年版情報通信白書の公表」(2026年7月24日):ページを見る
学校
- 文部科学省 中央教育審議会 教育課程企画特別部会(第17回)配付資料 ※資料1が「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(素案)」(令和8年8月31日)です:ページを見る
- 同 教育課程企画特別部会 開催状況(過去回の資料もここから辿れます):ページを見る
- 文部科学省「リーディングDXスクール 生成AIパイロット校」:サイトを見る
- 同 リーディングDXスクール指定校一覧(都道府県で絞り込めます):サイトを見る
体験活動
- 国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する意識調査(令和4年度調査)」(2024年3月発行):調査研究のページ/調査研究報告書検索サイト
更新履歴
- 2026年9月21日:初版を公開。2025年の人口動態統計・国勢調査速報、社人研の将来推計、令和8年版情報通信白書(生成AIの利用率・AIエージェント)、次期学習指導要領の審議まとめ素案、生成AIパイロット校、大分市・別府市の比較を収録
数字が更新されたら、この記事も直していきます。
まとめ
- 2030年に向けて、人口と学校の変化は、ほぼ見えています。でも、AIの姿は誰にも言い切れません
- だから私は、特定のスキルの先取りより、「気づいて、言葉にして、動く」土台のほうが役に立つと考えています
- AIは、言われたことしかやりません。何を頼むかは、子ども自身の経験や知識から生まれます
- まずは今日、親子で「これ面白い、どこが?」から始めてみてください
2030年がどうなるかは分かりません。でも、分からないからこそ、どんな時代が来ても使える土台を育てておきたいと思っています。
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